クイズの正解
- カフェイン:誤
コーヒーやお茶に含まれるカフェインは、鉄分の吸収を阻害する可能性があります。鉄分を摂る食事の前後1時間は控えたほうが良いでしょう。 - タンニン:誤
タンニンも鉄分の吸収を妨げます。特に紅茶や緑茶に多く含まれており、食事中や直後の飲用は避けるのがベターです。 - ビタミンC:正
ヘム鉄と非ヘム鉄
含まれる食品と吸収率について
鉄分には2種類あり、ヘム鉄(肉や魚介類に含まれ、吸収率が高い鉄)と非ヘム鉄(植物性食品に多く含まれ、吸収率が低い鉄)があります。非ヘム鉄は吸収率が低いですが、ビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が向上します。
ヘム鉄と非ヘム鉄の特徴比較まとめ表
| ヘム鉄 | 非ヘム鉄 | |
| 構造 | ![]() | 鉄イオン(多くはFe3+)が単体、または有機酸(クエン酸やピロリン酸)と結合した状態 |
| 含有食品 | 動物由来 (赤身肉、レバー、魚介類) | 植物由来 (野菜、豆類、全粒穀物) |
| 吸収率 | 高い(15~35%) 胃酸の影響を受けにくく、吸収効率が高い | 低い(2~10%) 吸収率が他の栄養素や食物の状態に影響されやすい |
| その他 | ヘモグロビンやミオグロビンの生成に直接利用されやすい。 | 胃腸に負担がかかる。 |
なぜビタミンCが非ヘム鉄の吸収を高める?
非ヘム鉄に含まれる鉄は、通常三価鉄(Fe3+)の形で存在し、吸収されにくい形態です。ビタミンC(C6H8O6)は、以下のように鉄を二価鉄(Fe2+)に還元することで吸収を助けます。
Fe3+ + C6H8O6 → Fe2+ + C6H6O6 + 2H+
そのため、非ヘム鉄を含む食材(ほうれん草や大豆など)と、ビタミンCが豊富な食品(柑橘類、いちご、ピーマンなど)を一緒に摂ることで、より効率的に鉄分を吸収できます。
ビタミンCはヘム鉄の吸収も高める?
ヘム鉄は、非ヘム鉄とは異なる吸収経路を持つため、ビタミンCの影響をほとんど受けません。
非ヘム鉄とヘム鉄の吸収経路の違い
前述の通り、非ヘム鉄はビタミンCにより吸収されやすいFe2+(第一鉄)の状態へ還元を受け、小腸で吸収を受けます。
一方、肉や魚に含まれるヘム鉄は、ポルフィリン環に囲まれタンパク質に包まれた安定したヘムの形のまま小腸の専用輸送体から細胞に取り込まれます。
この吸収メカニズムは還元を必要としないため、ビタミンCを摂取しても吸収にほとんど影響を受けません。
覚え方
非ヘム鉄はビタミンCによって吸収効率が上がる。
→「疲弊して上がる」と覚えてください。

参考文献
- 厚生労働省: 日本人の食事摂取基準(2020年版)策定検討会報告書:ミネラル(鉄)
- National Institutes of Health (NIH), Office of Dietary Supplements: Iron Fact Sheet for Health Professionals.
- Hurrell, R. F. & Egli, I. (2010). Iron bioavailability and dietary inhibitors of iron absorption. American Journal of Clinical Nutrition, 91(5), 1461S–1467S.
- Conrad, M. E. et al. (1968). A conceptual model for the intestinal absorption of dietary iron. Blood, 32(5), 819–825.
- Shigeta, M. et al. (2015). Effect of ascorbic acid on the intestinal absorption of ferrous and ferric iron in rats. Journal of Nutritional Science and Vitaminology, 61(1), 1–7.
鉄分(特に植物性食品に含まれる非ヘム鉄)の吸収率を上げる成分はどれでしょう?普段の食事で鉄分を効率的に摂取する…


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