クイズの正解
正解は〇(誤飲事故を防ぐため)です。
PTPシートとは

PTPシートは、「Press Through Package(プレス・スルー・パッケージ)」の略で、錠剤やカプセルなどの医薬品を包装するために使用されるシート状の資材です。
「シート」と「ヒート」の違いについて
少し脱線した話になりますが、医療現場ではよく「ヒート」という言葉を耳にします。
薬業界でいう「ヒート」とは、錠剤やカプセルが入っている包装シートのことであり、特にPTP(Press Through Package)シートを指して使われる俗称です。
一方で「シート」とは、PTP包装や、セロファンなどで薬を挟んでシールしたSP包装(Strip Package)など、薬が包装されているシート状のもの全般を指します。
PTPシートの誤飲リスクについて
PTPシートの角は鋭利なため、誤飲により消化管の粘膜を傷つけたり、穴を開けてしまう(穿孔)リスクがあります。
また、シートの主成分であるプラスチックやアルミ箔がX線にうつりにくく、体内のどこにあるのか、どの程度危険な状態かを特定するための画像診断が難しい場合があり、発見や対処の遅れにつながる可能性があるためです。
PTPシートの誤飲対策
シート状の設計
PTP包装シートに縦のミシン目が入っていないのは、縦横両方にミシン目があるとハサミを使わずに1錠ごとに切り離せてしまい、 包装シートごと誤飲してしまう事故を防ぐためです。
包装シートをハサミで切る必要があることで、誤飲リスクを減らし、安全性を確保しています。

PTPシート以外にも、安全性を考慮された設計の医薬品(トローチ)があります。
以下の記事も是非ご覧ください。
調剤時に「1錠」を切り離さない
錠剤をPTPシートから切り離して1錠単位で患者さんに渡すと、誤ってシートごと飲んでしまうリスクが高まります。
そのため、調剤時に1錠単位ではなく複数錠を繋げた状態で渡すことで、誤飲を防ぐ対策となります(例: 21錠渡す際も、単錠の切り離しを避け、10錠・7錠・4錠といったまとまりで渡す)。
分包調剤を行う
医師の指示に基づき、薬剤師がPTPシートから錠剤を取り出し、1回に飲む薬をまとめて小さな袋に分包(セロポリなどで密閉包装)する方法です。
一包化調剤は医師の指示が必要な点に注意してください。
これにより、PTPシート自体を患者さんが触らなくなるため、シートの誤飲を根本的に防ぐことができます。
参考文献
- 日本薬剤師会(2023)『調剤技術と薬学管理ガイドライン2023』薬事日報社.
- 厚生労働省(2021)「医薬品・医療機器等安全性情報 No.382:PTP包装シートの誤飲防止対策について」
- 日本消化器外科学会(2020)『消化管異物による穿孔症例の検討』医学書院.
- 病院薬剤師会誌編集委員会. “PTPシート誤飲事例の分析と一包化によるリスク回避の有効性.” 病院薬学. 2018;44(2):123–130.
- 製薬包装技術研究会(2019)『最新PTP包装技術とその安全性評価』じほう.
PTPシートのデザインには安全性を確保するための「ある目的」がありますが、それは一体何でしょうか?










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