クイズの正解(クイズに答えてからご覧ください)
ザイザル®(一般名:レボセチリジン)は年齢により投与量が変わる医薬品であり、7歳以上15歳未満の小児には1回2.5mg(レボセチリジンシロップとして5mL)を1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与します。
よって、「10mL/日」が正解となります。
クイズの正解は上記の通りですが、以下が詳しい解説となります。
覚え方や便利なツールの紹介も行っていますので、是非最後まで記事をご覧ください!
レボセチリジンの分類・効能・剤形について
レボセチリジン塩酸塩(先発医薬品名: ザイザル®)は、第二世代の抗ヒスタミン薬で、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、湿疹・皮膚炎などに用いられるアレルギー性疾患治療剤です。
シロップ、ドライシロップ(DS)、OD錠、錠剤など様々な剤形が存在します。
ザイザル®の名称の由来
先発名のザイザル®(Xyzal)ですが、(Xyz)はアルファベットの終わり3文字、(al)はアレルギーを表し、「最後のアレルギー治療薬」という意味が込められているそうです(インタビューフォームの「名称の由来」に記載はなく、勉強会で聞いた情報となります)。
ザイザル®以外の医薬品(抗アレルギー薬)の名称の由来について興味のある方は以下の記事も読んでみてください!

薬名に込められた背景をインタビューフォームをもとにまとめています。
セチリジンとレボセチリジンの違い
セチリジン(先発医薬品名:ジルテック®)は、レボセチリジン(先発医薬品名:ザイザル®)と同じく第二世代抗ヒスタミン薬で、同様のアレルギー症状に使われます。
実はこの2つの薬、有効成分の構造が非常に近い関係にあります。
セチリジンは「ラセミ体」と呼ばれ、R体とS体という2つの鏡写し構造(光学異性体)を1:1で含んでいます。
このうち、アレルギー抑制効果の中心となっているのがR体であり、そのR体のみを取り出したのがレボセチリジンです。
セチリジン錠10mgには効果の高いR体が5mgと効果の低いS体が5mg含まれていて、効果の高いR体5mgを取り出したのが、レボセチリジン錠5mgということだね!
以下はセチリジンとレボセチリジンの比較表となります。
| 成分名 | セチリジン | レボセチリジン |
| 先発医薬品 | ジルテック® | ザイザル® |
| 剤形 | 錠、DS | 錠、OD錠、DS、シロップ |
| 構造 | ![]() ![]() R体 + S体(ラセミ体) | ![]() ![]() R体のみ |
| 成人用量 | 10mg | 5mg |
| 小児への投与 | 2歳以上 | 生後6カ月以上 |
| 眠気の出やすさ | 高めの傾向 | やや低めの傾向 |
レボセチリジンは、セチリジンの半量で効果を発揮することが特徴です。また、眠気などの中枢神経系副作用が少ない傾向があると報告されています(※個人差あり)。
添付文書上ではどちらも「眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。」と記載があります。
レボセチリジンは私も服用したことありますが、体感として翌日も結構眠気が残りました。
抗ヒスタミン剤の小児への投与可能な年齢は?
前述の通り、レボセチリジンは6ヶ月、セチリジンは2歳以上の小児に対して使用しますが、その他の抗ヒスタミン剤の投与可能な年齢についてまとめてみました。
0歳6カ月以上に投与
- レボセチリジン(ザイザル®)
- フェキソフェナジン(アレグラ®)
- ケトチフェン(ザジテン®)
1歳以上に投与
- (メキタジン(ゼスラン®、ニポラジン®))
- (アリメマジン(アリメジン®))
2歳以上に投与
- セチリジン(ジルテック®)
- オロパタジン(アレロック®)
- (シプロヘプタジン(ペリアクチン®))
3歳以上に投与
- ロラタジン(クラリチン®)
- (エピナスチン(アレジオン®))
調剤時は、投与可能な年齢かを確認する必要があるため、添付文書を見て確認する癖をつけておきましょう。
抗ヒスタミン剤の多くは7歳で増量
投与可能な年齢は上記のようにバラバラですが、第二世代抗ヒスタミン剤の多くは7歳で増量になります(レボセチリジン、ロラタジン、フェキソフェナジン、オロパタジンなど)。
以下のように「nanaco必須」と覚えましょう!
一方で、ロイコトリエン受容体拮抗薬のモンテルカストは6歳で(細粒4mg→チュアブル錠5mgへ)増量になります。
非常に間違いやすいポイントですので、是非この機会に覚えておいてください!


レボセチリジンの年齢区分による用法・用量について
前述の通り、レボセチリジンは年齢によって投与量が変わる医薬品です。



そもそも、アレルギーの薬ってなんで体重じゃなくて、年齢で量が決まるの?
抗ヒスタミン薬のように中枢神経系への副作用(眠気など)や薬物動態がある程度予測できる薬剤では、年齢基準での投与が安全かつ簡便なため採用されることが多いよ。
一方で、抗菌薬のように有効濃度を維持する必要があり、過不足が治療成績に直結する薬剤では、体重に応じた投与が原則になるんだ!
0歳→1歳で1日1回→1日2回に増えたかと思ったら、成人(15歳以上)になるとまた1日1回の服用になる珍しいタイプの医薬品ですね。
ちなみに添付文書上で、成人に対しての1日1回は「就寝前」の記載がありますが、6ヵ月以上1歳未満に対しての1日1回は飲むタイミングの記載はありません。つまり、いつ飲んでもいいという事ですね。
以下にそれぞれの剤形における用法・用量を表を示します(横にスクロールできます)。


- 6ヵ月以上1歳未満の小児には1回1.25mgを1日1回経口投与する。
- 1歳以上7歳未満の小児には1回1.25mgを1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与する。
- 7歳以上15歳未満の小児には1回2.5mgを1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与する。
- 成人には1回5mgを1日1回、就寝前に経口投与する。最高投与量は1日10mg。



ん?15歳未満の小児と成人は同じ1日量なのになんで飲み方が違うの?
同じ1日量(5mg)を15歳未満は2回に分けて、成人(15歳以上)は1回で服用する理由
ザイザル(レボセチリジン)の用法・用量を確認すると、15歳以上の成人では「5mgを1日1回」、7歳以上15歳未満の小児では「5mgを1日2回に分けて」と設定されています。
「1日総投与量が同じ5mgなら、小児も大人も同じ飲み方でいいのでは?」という疑問について、製造販売元(メーカー)であるグラクソスミスクラインの学術担当者に問い合わせた内容をベースに解説します。
小児の「消失クリアランスの速さ」が鍵
結論からお伝えすると、小児は成人よりも薬物の消失速度が速いため、血中濃度の維持を目的として2回に分割されているという背景があります。
以下、メーカー担当者からの回答を要約した内容です。
- ジルテック(セチリジン)の用量設定を継承
先発品であるジルテックの承認時データに基づき、レボセチリジンにおいても同様の薬物動態特性が考慮されています。 - 小児の高い消失クリアランス
小児(特に15歳未満)は成人に比べて薬物の消失クリアランスが高く、血中からの消失が早い傾向にあります。
仮に小児に5mgを1日1回で投与した場合、成人と同じようには血中濃度を維持できず、定常状態における最高血中濃度Cmaxの低下や、消失の速さによる効果の減衰(Trough値の低下)を招く恐れがあります。
小児において1日2回に分服させることで、血中濃度の「山」と「谷」の差を小さくし、有効血中濃度を安定的に維持する狙いがあります。



色んな剤形があるうえに、年齢区分によって投与量も回数も変わるから、ややこしいなあ。
分かるよその気持ち。
「年齢区分の覚え方」と「投与量を表示するツール」を紹介するから安心してね!
「レボセチリジン製剤の年齢区分」の覚え方


レボセチリジン用量チェックツール
剤形と年齢区分をそれぞれ選択すると、投与量が表示されます。
本ツールは参考情報の提供を目的としており、医師などの医療専門家による判断を代替するものではありません。
ご利用により生じたいかなる損害についても、作成者は一切の責任を負いかねます。
レボセチリジン以外にも抗アレルギー薬は年齢によって投与量が異なる医薬品が多数ありますが、以下では、抗アレルギー薬をはじめ、点鼻や咳止めなど、様々な医薬品に対応した用量チェックツールを公開しています。
こちらも完全無料・ログイン不要でご利用いただけますのでぜひご活用ください!
参考文献
- 『レボセチリジンシロップ 添付文書』
(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構[PMDA]) - 『ザイザルシロップ インタビューフォーム』(グラクソ・スミスクライン株式会社)
- 『くすりのしおり:レボセチリジン』(公益財団法人 くすりの適正使用協議会)
ザイザル®(レボセチリジン)シロップは年齢によって投与量が変わる医薬品ですが、7歳以上の小児への投与量は5mL…












コメント