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医薬品名称の由来まとめ(抗アレルギー薬編)

2025 11/08
医療知識を学ぶ
2025年9月22日2025年11月8日
アレジオンやクラリチン等の抗アレルギー薬の名称の由来をまとめた投稿記事のアイキャッチ画像

皆さんは、医薬品の名前がどのようにして決められているかご存じでしょうか?
「タケプロン」「アレロック」「ガスター」など、耳にしたことのある薬の名前には、実は開発企業の名前や薬の働きを示す言葉が隠されています。
この記事では、医薬品の名称の由来をそれぞれのインタビューフォームを基にまとめてみました。
今回はその第一弾として、抗アレルギー薬の名称の由来をまとめています。好評だったらシリーズ化して今後、様々な医薬品の由来を載せていこうと考えています。
薬名に込められた意味を知ると、身近な薬にちょっと親しみがわくかもしれません。

以下、薬効により分類し医薬品を列挙しています。
商品名®(成分名)のように記載しています。
ステム(医薬品の一般名に付けられる、薬効や構造の特徴を表す共通の語尾や語幹のこと)も記載しています。インタビューフォームに未記載か不明と記述のあった医薬品のステムに関しては、未記載としています。

目次

抗アレルギー剤の名称由来

第一世代抗ヒスタミン薬

  • レスタミンコーワ(ジフェンヒドラミン)
    resistant to histamine(ヒスタミンに抵抗する薬剤)より(インタビューフォーム参照)。
    resistantは抵抗するという意味です。
  • アリメジン®(アリメマジン)
    一般名のアリメマジンより(インタビューフォーム参照)。
  • アタラックス®-P(ヒドロキシジン)
    ギリシャ語のATARAX(心に平和を)に由来。
    ステムはジフェニルメチルピペラジン(Diphenylmethylpiperazine)誘導体:-i(y)zine(インタビューフォーム参照)。
    抗アレルギー性緩和精神安定剤であり、不安や抑うつに対しても用いられます。
  • ペリアクチン®(シプロヘプタジン)
    各種アレルギー疾患に対して、有効に作用する薬剤であることから、PERI(周辺、末梢)と ACT(作用)より。
    ステムは三環系ヒスタミン H1受容体拮抗薬:-tadine(タジン)(インタビューフォーム参照)。
    抗ヒスタミン作用と抗セロトニン作用をあわせもち、食欲増進目的で投与されることもあります。
    シプロヘプタジンだけでなく、オロパタジン、ロラタジン、ルパタジンなども同じ「タジン」のステムを持ちますが、共通の構造を持つことが予測できますね。
  • ピレチア®(プロメタジン)
    pyretic(体熱)+ H(語呂調整)+ A(語呂調整)より(インタビューフォーム参照)。
    なぜ体熱が由来かは分かりませんでした。効能に枯草熱(こそうねつ)があるからでしょうか?けど熱でなく「体熱」が由来ですもんね。どなたか知ってる方いたらコメントで教えてください。
    ちなみに枯草熱(こそうねつ)とは、花粉症やアレルギー性鼻炎(牧草が枯れる初夏に起こるところから)のことだそうです。
    また、「タジン」で終わるため、先程(シプロヘプタジンと)同様のステムなのかと思いきや、ステムは不明とインタビューフォームに記載がありました。

    ヒベルナ®(プロメタジン)
    人工冬眠= Artificial hibernation が由来(インタビューフォーム参照)。
    いやいや、人工冬眠って何ですか?ってなりますよね。
    人工冬眠とは、読んで字のごとく人工的に冬眠状態に近づけることです。例えば手術等において、代謝や酸素・エネルギー需要を下げ、臓器や組織が受ける障害を最小限にする目的で行います。

第二世代抗ヒスタミン薬

エピナスチン、ビラスチン、アゼラスチンなど、多くの抗ヒスタミン剤(antihistaminics)は-astineというステム(医薬品の一般名に付けられる、薬効や構造の特徴を表す共通の語尾や語幹のこと)をもちます。

  • アレジオン®(エピナスチン)
    病変(lesion)を無くする(A)に由来。
    なぜAが無くするという意味になるのか分かりませんが、allergy(アレルギー)を無くする的な意味でしょうか。
    ステムは抗ヒスタミン剤(antihistaminics):-astine(インタビューフォーム参照)。
  • アレグラ®(フェキソフェナジン)
    イタリア語のallegra(陽気な、愉快な)から命名された?ようです。
    ※インタビューフォームに記載なく、情報ソースは不明です。
  • エバステル®(エバスチン)
    成分名のエバスチンに由来。
    ステムは抗ヒスタミン剤(antihistaminics):-astine(インタビューフォーム参照)。
  • ジルテック®(セチリジン)
    cetirizine の下線部分を逆から読んで 「Ziritec」 より命名。
    ステムはジフェニルメチルピペラジン(Diphenylmethylpiperazine)誘導体:-i(y)zine(インタビューフォーム参照)。
    先程のアタラックス-P®(ヒドロキシジン)と同じステムですね。
    ヒドロキシジンの活性代謝物がセチリジンであり、重複になるため注意が必要です。
  • タリオン®(ベポタスチン)
    ギリシア神話に登場する美の三女神 Thalia(タイレア)「花(=鼻)の盛り」に由来するようです。
    ステムは抗ヒスタミン剤(antihistaminics):-astine(インタビューフォーム参照)。
  • アゼプチン®(アゼラスチン)
    一般名のアゼラスチン塩酸塩と、その置換基のアゼピンを繋げて命名されたようです。
    ステムは抗ヒスタミン剤(antihistaminics):-astine(インタビューフォーム参照)。
  • アレロック®(オロパタジン)
    Allergy(アレルギー)症状のBlock(ブロック)に由来。
    ステムは三環系ヒスタミン H1受容体拮抗薬:-tadine(タジン)(インタビューフォーム参照)。
  • クラリチン®(ロラタジン)
    明快、清澄(せいちょう)等を意味する clarity(clear の名詞形)から命名。
    清澄(せいちょう):澄みわたって清らかなさま
    ステムは三環系ヒスタミン H1受容体拮抗薬:-tadine(タジン)(インタビューフォーム参照)。
  • デザレックス®(デスロラタジン)
    デスロラタジン(Desloratadine)を有効成分とし、アレルギー(Allergy)が関与する治療薬であることから、2つを繋げてデザレックス(DESALEX)と命名
    ステムは三環系ヒスタミン H1受容体拮抗薬:-tadine(タジン)(インタビューフォーム参照)。
  • ニポラジン®(メキタジン)
    NIPPON SHOUJI LABORATORY MEQUITAZINE 日本商事(現アルフレッサ ファーマ)のメキタジンに由来(インタビューフォーム参照)。
    ステムは三環系ヒスタミン H1受容体拮抗薬-tadine(タジン)かと思いましたが、インタビューフォームには不明と記載がありました。
  • ザイザル®(レボセチリジン)
    (Xyz)はアルファベットの終わり3文字、(al)はアレルギーを表し、「最後のアレルギー治療薬」という意味を込めてザイザル(Xyzal)と命名されたようです(インタビューフォームの「名称の由来」に記載はなく、勉強会で聞いた情報となります)。
    「最後のアレルギー治療薬」ってなんかかっこいいですね。
    ステムはジフェニルメチルピペラジン(Diphenylmethylpiperazine)誘導体:-i(y)zine(インタビューフォーム参照)。

ザイザル®(レボセチリジン)シロップは年齢によって投与量が変わる医薬品ですが、7歳以上の小児への投与量は5mL/日と10mL/日どちらが正しいでしょうか?

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  • リボスチン®(レボカバスチン)
    一般名のレボカバスチンに由来。
    ステムは抗ヒスタミン剤(antihistaminics):-astine(インタビューフォーム参照)。
  • バイナス®(ラマトロバン)
    Bay nasよりバイエルのアレルギー性鼻炎治療剤と命名されたようです。
    ステムは、トロンボキサンA2 受容体拮抗剤(thromboxane A2 receptor antagonist)、抗血栓剤:-troban(インタビューフォーム参照)。
    インタビューフォームの情報から、nasが具体的に何を指すものかは分かりませんでしたが、nasal(ネイザル)は「鼻の」という意味があり、由来に関連していると思われます。
  • ルパフィン®(ルパタジン)
    ルパタジンは選択的ヒスタミン H1受容体拮抗作用に加え、炎症や気管支収縮等に関与する血小板活性化因子(PAF)の受容体への拮抗作用を有することから、Rupatadine(ルパタジン)、PAF(platelet activating factor:血小板活性化因子)、IN(Inhibition:抑制)と命名されたようです。
    ステムは三環系ヒスタミン H1受容体拮抗薬:-tadine(タジン)(インタビューフォーム参照)。
    特徴的な薬理作用まで覚えられるので知っておいて損はないですね。
  • ビラノア®(ビラスチン)
    Bilastine Non Allergy を繋ぎ合わせて命名。
    ステムは抗ヒスタミン剤(antihistaminics):-astine(インタビューフォーム参照)。
    眠気の少ない抗ヒスタミン剤として有名な医薬品ですね。

また、ビラノア®(ビラスチン)は食事の影響を受けやすい医薬品ですが、いつ服用すると効果的でしょうか?

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ケミカルメディエーター遊離抑制薬

  • インタール®(クロモグリク酸)
    Interfere Allergy より命名。
    ステムはクロモグリク酸(cromoglicic acid)系の医薬品:-cromil(インタビューフォーム参照)
    interfereは干渉する、妨害する、邪魔をするという意味です。
  • ケタス®(イブジラスト)
    Kyorin’s Epoch-making drug in the Treatment of Asthma and Stroke.
    直訳すると「杏林製薬による、喘息および脳卒中治療における画期的な医薬品」という意味になります。
    ステムは、抗喘息・抗アレルギー薬(主作用が抗ヒスタミン作用でないもの):-ast(インタビューフォーム参照)
    ロイコトリエン拮抗作用とホスホジエステラーゼ活性阻害作用を併せ持ち、気管支喘息だけでなく、脳梗塞後遺症に伴う慢性脳循環障害によるめまいの改善にも用いられます。
  • ゼペリン®(アシタザノラスト)
    開発当初の有効成分名「ゼペノラスト水和物」に由来しますが、承認された有効成分名は「アシタザノラスト水和物」です。
    ステムは、抗ヒスタミン薬とは異なる作用機序の抗喘息薬もしくは抗アレルギー薬:-ast(インタビューフォーム参照)
    これは、覚えていてもあまり役に立たないかもしれませんね。
  • アレギサール®(ペミロラスト)
    「アレルギー症状を取り去る」に由来。
    抗ヒスタミン薬とは異なる作用機序の抗ぜんそく薬または抗アレルギー薬:-ast(インタビューフォーム参照)

    ペミラストン®(ペミロラスト)
    一般名ペミロラストカリウムより命名(インタビューフォーム参照)。

ロイコトリエン受容体拮抗剤

  • オノン®(プランルカスト)
    小野薬品工業株式会社より命名。
    ステムは、抗ヒスタミン作用とは異なる作用機序の抗喘息薬・抗アレルギー薬:-ast
    ロイコトリエン受容体拮抗薬:-lukast(インタビューフォーム参照)
  • キプレス®(モンテルカスト)
    寛解状態を維持する喘息のコントローラーに由来します。
    キープ(維持)+レスト(寛解期)→キプレス
    ステムは、ロイコトリエン受容体拮抗薬:-lukast(インタビューフォーム参照)
    カストがステムかと思いきや、ルカストがステムでした。

Th2サイトカイン阻害薬

  • アイピーディ®(スプラタスト)
    Immuno(免疫性)、Pharmacological(薬理学的)、Drug(薬剤)の頭文字よりIPD(アイピーディ)。
    ステムは、抗ヒスタミン作用とは異なる機序の抗アレルギー薬・抗炎症薬:-ast(x)(インタビューフォーム参照)
    アイピーディは、IgE抗体産生抑制作用など免疫応答等への作用のある医薬品です。

抗トロンボキサンA2薬

  • 注射用カタクロット®(オザグレル)
    cata(反対の意味の接頭語)と clot(凝塊、血塊)を合成したものを繋いでカタクロット。
    ステムは、血小板抗凝固剤:grel(インタビューフォーム参照)
    「血の塊の反対=血を固まりにくくする」ということでしょうか。

副腎皮質ホルモン(ステロイド)

点鼻薬

  • アラミスト(フルチカゾンフランカルボン)
    薬液が細かな霧状に噴霧される特徴を持つことから、アレルギー(Allergy)を抑制する+ミスト・霧(mist)=アラミスト(Allermist)。
    ステムは、該当しない プレドニゾロンおよびプレドニゾロン誘導体:pred(インタビューフォーム参照)
    ステムの説明を見て「ああ、なるほど。」とならなかったのですが、どういう意味か分かる方はコメントでご教授願います。
  • フルナーゼ(フルチカゾンプロピオン酸)
    一般名である Fluticasone Propionate より Flu を、nasal(鼻の)よりnaseと命名。
    ステムは、プレドニゾロン誘導体:-pred
  • オルガドロン®(デキサメタゾン)
    社名のOrganon(現 共和クリティケア株式会社)よりOrgであり、これに副腎皮質ホルモン製剤(adreno-cortical-hormone)をあわせ、オルガドロン®(Orgadrone)と命名。
    ステムは、プレドニンおよびプレドニゾロン誘導体:-methasone(インタビューフォーム参照)

    テイカゾン®(デキサメタゾン)
    社名のテイカ製薬株式会社とデキサメタゾンリン酸エステルナトリウムを組み合わせて命名。

記事は以上となりますが、以下は「インタビューフォームに名称の由来がなかった医薬品一覧」となります。

タベジール®(クレマスチン)、アレルギン, ポララミン®(クロルフェニラミン)、ザイザル®(レボチロキシン)、アレグラ®(フェキソフェナジン)、レミカット®(エメダスチン)、パタノール®(オロパタジン)、ザジテン®(ケトチフェン)、ゼスラン®(メキタジン)、ドメナン®(オザグレル)、リザベン®(トラニラスト)、シングレア®(モンテルカスト)、セレスタミン®(ベタメタゾン・d -クロルフェニラミン合剤)、ナゾネックス®(モメタゾンフランカルボン酸)、エリザス®(デキサメタゾンシペシル酸)、コールタイジン®(テトラヒドロゾリン・プレドニゾロン合剤)、オイラックス®(クロタミトン)、ドラマミン®(ジメンヒドリナート)、ディレグラ®(フェキソフェナジン・プソイドエフェドリン合剤)、アレサガ®(エメダスチン)、ミティキュア®ダニ舌下錠(コナヒョウヒダニ・ヤケヒョウヒダニ抽出エキス)、シダキュア®スギ花粉舌下錠(スギ花粉エキス原末)、アシテア®ダニ舌下錠(ヤケヒョウヒダニ・コナヒョウヒダニエキス原末)

アレジオンやクラリチンなど、抗アレルギー薬の名称の由来をまとめた記事です。薬名に込められた背景をインタビューフ…

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