抗生剤の名称の由来
医療用医薬品の名称の由来をインタビューフォームを元に紹介していきます。
今回は、第二弾として抗生物質、抗ウイルス薬、抗真菌薬、寄生虫用薬、ワクチンの抗微生物領域の治療薬にフォーカスしてまとめてみました。
膨大な量の薬の数でしたが、読んでて退屈にならないように、周辺知識や豆知識などをなるべく挟むように記事を作成しております。
おそらく、どこのまとめ記事よりも詳しい内容だと思います。
興味のある箇所だけでもぜひご覧ください!
ペニシリン系
ペニシリン系抗生物質は、青カビから発見された最も歴史のある抗菌薬の一種です。
化学構造にβ-ラクタム環を持つβ-ラクタム系に分類され、細菌の細胞壁の合成を阻害することで殺菌作用を発揮します。

主にグラム陽性菌に高い効果を示しますが、半合成のものを含め、広域性を持つものや耐性菌に有効なものなど、様々な種類が開発されています。
妊婦にも使用でき比較的安全性が高いとされますが、重篤なアレルギー反応(ペニシリン・ショック)を引き起こす可能性があるため、アレルギー歴の確認が必要です。
また、細菌が産生するβ-ラクタマーゼという酵素によって分解され、効力が失われる耐性菌の出現も問題となっています。
β-ラクタム構造とは?
β-ラクタム構造は、窒素とカルボニルを含む4員環の環状アミドで、環のひずみが大きく反応性に富みます。この反応性を利用し、細菌の細胞壁合成酵素を阻害することで、ペニシリンなどのβ-ラクタム系抗生物質として極めて重要な薬理活性を発揮するため有名です。α(3員環)やγ(5員環)ラクタムなどのラクタムも存在しますが、医薬への寄与からβ-ラクタムが最も知られています。
- ペニシリンG(ベンジルペニシリン)
主成分の一般名(ベンジルペニシリン)より命名(インタビューフォーム参照)。
ここで気になるペニシリンGの「G」ですが、特定の意味や語源を持つ英単語の頭文字ではなく、初期に発見された複数のペニシリン(ペニシリンF、K、Xなど)を区別するために用いた記号で、その中で、最も抗菌作用が強く、生産性が高かったペニシリンG(ベンジルペニシリン)が広く使われるようになりました。
ステムは6-アミノペニシラン酸(6-APA)誘導体(6-aminopenicillanic acid derivative):-cillin (x)(インタビューフォーム参照)
6-アミノペニシラン酸(6-APA)誘導体とは、ペニシリン系抗生物質の基本骨格である6-アミノペニシラン酸の6位のアミノ基に、様々な側鎖を化学的に結合させて作られる化合物の総称です。 - バイシリン®G(ベンジルペニシリンベンザチン)
1分子あたりペニシリン(penicillin)が 2 つ(bi)存在することからバイシリン(Bicillin) 。
ステムは不明(インタビューフォーム参照)。 - ビクシリン®S(アンピシリン・クロキサシリン)
viccillinはVictory(勝利)と Penicillin より。
Sは、Strong、Special、Super、Superiorより。
クロキサシリンはビクシリン(アンピシリン)の効果を増強する目的で配合されています。
ステムは6-アミノペニシラン酸(6-APA)誘導体(6-aminopenicillanic acid derivative):-cillin (x)(インタビューフォーム参照) - ペングッド®(バカンピシリン)
ペニシリン(penicillin)系の薬剤で組織移行(penetration)が良い(good)ことより(インタビューフォーム参照)。
ステムは6-アミノペニシラン酸(6-APA)系抗生物質(6-aminopenicillanic acid derivative):-cillin (x)(インタビューフォーム参照) - オーグメンチン(クラブラン酸・アモキシシリン)
クラブラン酸を配合することにより、アモキシシリンの抗菌力を増強した(Augment)抗生剤であることから。
ステムはクラブラン酸はβ-ラクタマーゼ阻害剤:-bactam、アモキシシリンは抗生物質、6-アミノペニシラン酸誘導体:-cillinより(インタビューフォーム参照)。 - ワイドシリン®(アモキシシリン)
広い(Wide)+ ペニシリン(Penicillin)系抗生物質より(インタビューフォーム参照)。
何が「広い」のか書いていませんでしたが、おそらく抗菌スペクトルが「広い」という意味ですね。
ステムは6-アミノペニシラン酸(6-APA)誘導体(6-aminopenicillanic acid derivative):-cillin (x)(インタビューフォーム参照) - クラバモックス(クラブラン酸・アモキシシリン)
クラブラン酸(Clavulanate)とアモキシシリン(Amoxicillin)の配合剤であることより(インタビューフォーム参照)。
ステムはクラブラン酸はβ-ラクタマーゼ阻害剤:-bactam、アモキシシリンは抗生物質、6-アミノペニシラン酸誘導体:-cillinより(インタビューフォーム参照)。 - ペントシリン®(ピペラシリン)
各種細菌に浸透(penetrate)し、殺菌作用を示すペニシリン(penicillin)系抗生剤であることから(インタビューフォーム参照)。
6-アミノペニシラン酸誘導体:-cillinより(インタビューフォーム参照)。 - ゾシン®(タゾバクタム・ピペラシリン)
米国のタゾバクタム/ピペラシリン(1:8)製剤である ZOSYN(Wyeth社)にならって命名。
ステムはタゾバクタムはβ-ラクタマーゼ阻害剤:-bactam、ピペラシリンは抗生物質、6-アミノペニシラン酸誘導体:-cillinより(インタビューフォーム参照)。
ステムは共通して-cillinだったため、2個目以降書くべきか悩みましたが、バイシリン®G(ベンジルペニシリンベンザチン)のインタビューフォームにはステム不明と書いていたため、記述のあったものを正確に記載しておく目的で内容は重複しますが載せています。
第一世代セファロスポリン
セフェム系とセファロスポリン系は同じ?
厳選には同じではありませんが、ほぼ同義語として使用されています。
具体的には、「セフェム系」という大きなグループの中に、カビ由来の「セファロスポリン系」と細菌由来の「セファマイシン系」などの種類が含まれるという包含関係にあります。つまり、セファロスポリン系はセフェム系の一部ですが、すべてではありません。しかし、両者は化学構造や抗菌作用が非常に似通っているため、これらを総称して「セフェム系」と呼ぶのが一般的であり、実用上は同じものと考えて差し支えない場合がほとんどです。
- ケフラール®(セファクロル)
セファクロル(Cefaclor)よりKef、経口薬であることから oralを繋げて命名(インタビューフォーム参照)。 - ケフレックス®(セファレキシン)
セファレキシン(Cefalexin)よりKefに由来(インタビューフォーム参照)。 - オラスポア®(セフロキサジン)
経口(oral)のセファロスポリン(cephalosporin)製剤であることから(インタビューフォーム参照)。
名称の由来とは関係ありませんが、ケフラール®(セファクロル)とケフレックス®(セファレキシン)って名前がすごく似ていて覚えにくいですよね。
よければ、以下の覚え方を参考にしてください。
覚え方
- ケフラール®(セファクロル)
- ケフレックス®(セファレキシン)
第二世代セファロスポリン
- オラセフ(セフロキシム)
経口(oral)のセフェム(cephem)より(インタビューフォーム参照)。 - パンスポリン®(セフォチアム)
抗菌スペクトルの広い(PAN)、セファロスポリン(Cephalosporium)であることから(インタビューフォーム参照)。
なぜPANが抗菌スペクトルの「広さ」なのかは分かりませんでした。 - セフメタゾン®(セフメタゾール)
一般名のセフメタゾールに由来(インタビューフォーム参照)。
ステムは共通して、セファロスポリン酸(cephalosporanic acid)誘導体抗生物質:-cefですが、パンスポリン®(セフォチアム)のインタビューフォームにはステムの項目がありませんでした。
第三世代セファロスポリン
- セフォタックス®(セフォタキシム)
一般名のセフォタキシムより。
セファロスポラン酸系抗生物質:-cef(インタビューフォーム参照)。 - メイセリン®(セフミノクス)
Meiji Seikaファルマ株式会社のセフェム(Cephem)系抗生剤であることから。
ステムはセファロスポリン酸(cephalosporanic acid)誘導体抗生物質:-cef(インタビューフォーム参照)。 - シオマリン®(ラタモキセフ)
塩野義製薬(SHIONOGI)+ マロン酸(malonic acid)+語呂調整のRIN
ステムは、オキサセファロスポラン酸誘導体系抗生物質:-oxef - フロモックス®(セフカペン)
同じ塩野義製薬株式会社で開発されたオキサセフェム系抗生物質のフルマリン®(フロモキセフ、Flomoxef) をイメージ。
セファロスポリン酸(cephalosporanic acid)誘導体抗生物質:-cef(インタビューフォーム参照)。
薬の名前の由来が他の薬の名前って珍しいパターンですね。 - メイアクトMS(セフジトレン)
メイアクトは、meiji + action
MSはMeiji + Seika
(「MS」はmore safetyという意味も込められていると聞いたことがありますが、情報ソースは不明です。)
ステムはセファロスポリン酸(cephalosporanic acid)誘導体抗生物質:-cef(インタビューフォーム参照)。 - ロセフィン®(セフトリアキソン)
ロシュ社(Roche)のセフトリアキソン(Cephalosporin)に由来(インタビューフォーム参照)。
ステムは、インタビューフォームに記載なし。 - フルマリン®(フロモキセフ)
構造中にフッ素(fluor)を含むことと、塩野義製薬の既存のセフェム剤であるMARIN(例:Shiomarin)をイメージするシステム名称であることから(インタビューフォーム参照)。
シオマリンを由来にフルマリン、フルマリンを由来にフロモックスが誕生していったわけですね。
ステムは、オキサセファロスポラン酸誘導体系抗生物質:-oxef(インタビューフォーム参照)。 - モダシン®(セフタジジム)
現在の医療に最も適した薬剤「Modern Medicine」より(インタビューフォーム参照)。
ステムは、セファロスポラン酸誘導体:-cef
セフォタックス®、モダシン®はセファロスポリンでなく、セファロスポランと書いてありました。
ペネム系
- ファロム®(ファロペネム)
一般名のファロペネム(Faropenem)より。
ステムは五員環を修飾したペニシリン類縁(るいえん)抗生物質:-penem(インタビューフォーム参照)。
カルバペネム系
カルバペネム系抗菌薬は、β-ラクタム系の中でも特に抗菌スペクトルが広く、重症感染症の治療における要となる薬剤です。
名称の「ペネム」はペニシリンの基本骨格に似た二重結合を持つ構造(ペネム環)を指し、「カルバ」はその骨格に含まれる硫黄原子が炭素原子(カーボン)に置換されていることを意味しており、この構造的特徴が薬剤の性質に大きく関与しています。
具体的には、この炭素置換によって細菌が産生する分解酵素(β-ラクタマーゼ)に対して極めて高い安定性を獲得しており、ESBL産生菌などの耐性菌を含むグラム陽性菌、グラム陰性菌、嫌気性菌といった多種多様な細菌に対して強力な殺菌作用を発揮するため、他の抗菌薬が効かない場合の「切り札」として使用されます。
- オラペネム®(テビペネム)
経口の(Oral)+カルバペネム(Carbapenem)より。
ステムはペニシリン類縁抗生物質(五員環を修飾したもの):-penem(インタビューフォーム参照)。
販売元はMeiji Seikaファルマ株式会社ですが、「メイペネム」とはしなかったんですね。 - チエナム®(イミペネム、シラスタチン)
イミペネムが世界初のカルバペネム系抗生物質チエナマイシン(Thienamycin)の誘導体であることから。
ステムはイミペネムは5 員環を改変したペニシラン酸誘導体:-penem、シラスタチンは不明(インタビューフォーム参照)。 - フィニバックス®(ドリペネム)
破壊する(Finish)+細菌(Bacteria、バクテリア)より。
ステムは五員環を修飾したペニシリン類縁抗生物質:-penem(インタビューフォーム参照)。 - カルベニン®(パニペネム、ベタミプロン)
Carbapenem 系抗生物質であることに由来する。
ステムはパニペネムは5 員環を修飾したペニシラン酸誘導体抗生物質:-penem、ベタミプロンは不明(インタビューフォーム参照)。 - オメガシン(ビアペネム)
「オメガ」→「最後」が由来。
オメガ(Ω、ω)はギリシャ語のアルファベット(α、β、γ…)24文字中の第24 字で、「最後」という意味を有する。
ステムは五員環を修飾したペニシリン類縁抗生物質:-penem(インタビューフォーム参照)。 - メロペン®(メロペネム)
一般名のメロペネム(Meropenem)より。
ステムは五員環を修飾したペニシリン類縁抗生物質:-penem(インタビューフォーム参照)。
モノバクタム類
モノバクタムは単環の(mono)β-ラクタム環構造よりなるβ-ラクタム系のことです。
- アザクタム®(アズトレオナム)
Azetidine(βラクタム環の別称)とmonobactamより。
ステムは不明(インタビューフォーム参照)。
アミノグリコシド系
- ストレプトマイシン
放線菌 (Streptomyces griseus)に由来(インタビューフォーム参照)。
ステムはストレプトマイセス属(Streptomyces strains)の菌株によって生産される抗生物質:-mycin - カナマイシン
放線菌の一種であるStreptomyces Kanamyceticusより。
ステムはストレプトマイセス属(Streptomyces strains)の菌株によって生産される抗生物質:-mycin - タゴシッド®(テイコプラニン)
ターゲット(Target)である MRSA を殺菌する(Bactericidal)より。
ステムはアクチノプラネス属放線菌(Actinoplanes)株の抗生物質:-planin(インタビューフォーム参照)。
おそらくアクチノプラネス属放線菌株:-プラニンということですね。 - ハベカシンⓇ(アルベカシン)
(2S)-4-amino-2-hydroxybutyryl 基を導入する際に用いた(2S)-4-amino-2-hydroxybutyric acidの慣用略称 HABA の「ha」と dibekacin の「bekacin」を組み合わせて命名(インタビューフォーム参照)。
ステムはストレプトマイセス・カナマイセティカス (Streptomyces kanamyceticus)属の菌株由来の抗生物質:-kacin - パニマイシン®(ジベカシン)
抗菌力が広い(Pan)+ストレプトマイセス属の産生する抗生物質(-mycin)であることから(インタビューフォーム参照)。
ステムはストレプトマイセス・カナマイセティカス (Streptomyces kanamyceticus)属の菌株由来の抗生物質:-kacin
ステムはカシンにも関わらず商品名はマイシンでややこしいですね。 - トブラシン®(トブラマイシン)
一般名のトブラマイシン (tobramycin)より(インタビューフォーム参照)。
ステムはアミノグリコシド系抗生物質:-mycin - エクサシン®(イセパマイシン)
Exact Activity に抗生物質を表す cin をつけたもの(インタビューフォーム参照)。
exactは「正確な、精密な」という意味です。
ストレプトマイセス(Streptomyces)属以外の放線菌の産生する抗生物質:-micin - ゲンタシン®(ゲンタマイシン)
一般名のゲンタマイシン(Gentamicin)より(インタビューフォーム参照)。
ミクロモノスポラ属(Micromonospora)由来の抗生物質:-micin
ステムは-mycinと-micinが登場しましたが、日本語の発音は両方ともマイシンのため区別が難しいですね。
そもそも-mycinと-micinが混在していることすら知らない方も多いと思います。
またアミノグリコシド(アミノ糖)系は、構造中に複数のアミノ基を持つため多くは陽イオンに帯電しています。
この陽性の性質が、細胞表面が陰性に帯電しているグラム陰性桿菌の外膜(リポ多糖:LPS)と静電的な相互作用を示すため、効果的に細胞内へ侵入し、高い抗菌力を発揮すると考えられています。
ニューキノロン系
ニューキノロンとは、初期のオールドキノロン(ナリジクス酸など)の構造を、主にフッ素原子(F)を導入して化学的に改良した、キノロン系抗菌薬の総称です。
この改良により、オールドキノロンが主にグラム陰性菌に限定されていた抗菌スペクトルが大幅に広がり、グラム陽性菌や非定型菌などより多くの病原体に効果を示すようになりました。
ステムは全てステムはナリジクス酸誘導体系抗菌剤:-oxacin(-floxacin)であり、一般名は~フロキサシンとなります。
- パシル®(パズフロキサシン)
一般名のパズフロキサシン(Pazufloxacin)に由来(インタビューフォーム参照)。
パズクロス®(パズフロキサシン)
一般名のはパズフロキサシン(Pazufloxacin)に由来(インタビューフォーム参照)。 - バクシダール®(ノルフロキサシン)
殺菌的薬剤(Bactericidal Drug)より(インタビューフォーム参照)。 - シプロキサン®(シプロフロキサシン)
構造中の置換基の名称(シクロプロピル基)に由来(インタビューフォーム参照)。 - タリビット®(オフロキサシン)
標的(Target)と躍動的・きびきびした(Vivid)より「力強く標的臓器に達する薬剤」を表現(インタビューフォーム参照)。 - クラビット®(レボフロキサシン)
熱望・切望する(CRAVE)から待ち望まれた薬剤であることを表現(インタビューフォーム参照)。 - グレースビット®(シタフロキサシン)
原因菌の迅速診断法の Gram染色と Ace(エース)、クラビット®(レボフロキサシン)から(インタビューフォーム参照)。
グレースビット®とクラビット®は、どちらも第一三共が製造元のニューキノロンですが、グレースビットの「ビット」はクラビット®由来だったんですね。 - バレオン®(ロメフロキサシン)
最良の吸収と著明な効果を有する新キノロン系経口抗菌剤(Best Absorption and Remarkable Efficacy, shown by Oral New quinolone)より(インタビューフォーム参照)。
ステムの記載なし - スオード®(プルリフロキサシン)
剣・刀を意味するSWORDより鋭さと切れ味を表現(インタビューフォーム参照)。
ソードが由来ってかっこいいですね。
対照的に、一般的のプルリフロキサシンはかわいい響きですね。 - ジェニナック®(酸ガレノキサシン)
一般名: Garenoxacinより。また、全世界における統一製品名(商標名)であるため、日本国内においても採用した(インタビューフォーム参照)。 - ラスビック®(ラスクフロキサシン)
キノロン系(quinolone)抗菌剤のラスクフロキサシン(Lascufloxacin)は新しいビジョン(visionary)とコンセプト(conceptual)で開発された(インタビューフォーム参照)。 - アベロックス®(モキシフロキサシン)
アルファベット順に並べたときに上位にリストされるように「A」を、べロックスは速さ・スピードを意味するvelocity由来で、一般名詞と混同されないように語尾に「X」を付けた(インタビューフォーム参照)。
ホスホマイシン系
- ホスミシン®(ホスホマイシン)
一般名のホスホマイシン(Fosfomycin)より(インタビューフォーム参照)。
ステムはストレプトマイセス属(Streptomyces strains)の放線菌によって生産される抗生物質:-mycin(x)
-mycinはアミノグリコシド系抗生物質で多く登場したステムですね。
なぜホスホマイシン系はホスホマイシン1種類のみ?
ホスホマイシンが「1系統1剤」という珍しい存在である最大の理由は、その化学構造が単純で、人工的な改良が難しかった点にあります。
通常、抗生物質は基本構造に手を加えて、より強力で使いやすい「改良版(派生薬)」を次々と開発していくのが一般的です。
しかし、ホスホマイシンは分子量が非常に小さく特殊な構造をしており、下手に形を変えると、薬としての効果が消えてしまったり、毒性が強まったりしてしまいます。
発見された時点で「細菌の細胞壁合成を最初の段階で止める」という独自のメカニズムと、安全性・効果のバランスがすでに完成されていたため、これを超える類似薬を作ることができず、結果として「代わりがいない孤高の存在」として使われ続けています。
マクロライド系
マクロライド系抗菌薬は、その名の通り、マクロ(巨大な)な環状構造を持つことが特徴で、「ライド」はラクトン環を意味しており、14員環または16員環の大きなラクトン環を基本骨格として持っています。

マクロライド系抗菌薬は、細菌の50Sリボソームサブユニットに結合し、タンパク質合成を阻害することで抗菌作用を発揮します。
主にグラム陽性菌や、マイコプラズマ、クラミジアなどの非定型病原体に対して優れた効果を示します。
特に、呼吸器感染症や耳鼻咽喉科領域の感染症によく用いられますが、ペニシリンアレルギーを持つ患者さんにも代替薬として使用されます。
また、一部の薬剤には免疫調節作用や抗炎症作用といった抗菌作用以外の効果も認められています。
例として、慢性副鼻腔炎に対して、マクロライド少量長期療法があります。
- エリスロシン®(エリスロマイシン)
一般名のエリスロマイシン(Erythromycin)より(インタビューフォーム参照)。
ステムの記載はなし。 - クラリス®(クラリスロマイシン)
一般名クラリスロマイシン(Clarithromycin)より(インタビューフォーム参照)。
Streptomyces属の産生する抗生物質:-mycin
クラリシッド®(クラリスロマイシン)
一般名クラリスロマイシン(Clarithromycin)より(インタビューフォーム参照)。 - ルリッド®(ロキシスロマイシン)
ルセル・ユクラフ社(現 サノフィ社)のマクロライド(Macrolide)より。
Streptomyces 属産生抗生物質:-mycin - ジョサマイシン
ジョサマイシンを産生する放線菌が採取された土佐 ( 高知県 ) にちなんで付けられたもので、 土佐(tosa)に似た発音で語呂のよい名前としてジョサマイシン (JOSAMYCIN) とされた(インタビューフォーム参照)。
土佐由来のトサマイシン→ジョサマイシンとなったわけですね。
ステム
Streptomyces 属の微生物が産生する抗生物質:-mycin - ダフクリア®(フィダキソマイシン)
ディフィシル菌(Clostridium difficile)をクリア(clear)する意味を込めて命名された。
Micromonospora 属の微生物が産生する抗生物質:-micin
ステムは全部-mycinかと思いきや、最後のフィダキソマイシンは-micinでした。
間違い探しをしてる気分です。


リンコマイシン系
- リンコシン®(リンコマイシン)
アメリカのネブラスカ州の州都であるリンカーン(Lincoln)が産生土壌であることに由来。
Streptomyces 属より産生される抗生物質:-mycin
テトラサイクリン系
テトラサイクリン系抗菌薬は、以下のように4つの環が直線状に結合したテトラ(4つ)のサイクリン(環)構造を基本骨格に由来します。


この系統の薬剤は、細菌の30Sリボソームサブユニットに結合し、タンパク質合成を阻害することで静菌的に作用します。
抗菌スペクトルは非常に広く、グラム陽性菌、グラム陰性菌、嫌気性菌に加え、マイコプラズマやクラミジア、リケッチア、さらには一部の原虫など、非定型病原体にも効果を発揮します。
服用にあたっての注意点
最も広く知られている副作用の一つに、歯の着色(象牙質やエナメル質の恒久的な黄染・変色)と骨の発育抑制があり、これは薬剤がカルシウムと結合する性質を持つため、特に小児や妊婦への投与は原則として禁忌とされています。
また、広範囲の細菌に作用するため、腸内細菌叢のバランスが崩れやすく、下痢や菌交代症を引き起こすリスクがあります。
さらに、光線に対する皮膚の感受性を高める光線過敏症(日光にあたると強い日焼けのような炎症を起こす)も重要な副作用であり、服用期間中は日光を避けるよう注意が必要です。
- アクロマイシン®(テトラサイクリン)
アクロマイシン(Achromycin)より先に発見された オーレオマイシン(Aureomycin)の物質の色(黄金色)より色(chrom)が薄いことから a(打消し、否定の語意)chrom(色)mycin(抗生物質)となった(インタビューフォーム参照)。
ステムはテトラサイクリン系の抗生物質:-cycline
テトラサイクリン系は有名ですが、テトラサイクリンという医薬品があるのは知りませんでした。 - ミノマイシン®(ミノサイクリン)
ジメチルアミノ基の導入に由来するミノサイクリンと抗生物質を表わす「マイシン」から命名された。
タンパク合成阻害剤作用をもつテトラサイクリン系抗生物質:-cycline(インタビューフォーム参照)。
ステムはサイクリン(-cycline)ですが、商品名はマイシンな点に注意です。抗生物質を表わす「マイシン」という記述に対して「ん?」と思うのは私だけでしょうか?


オキサゾリジノン系
- ザイボックス®(リネゾリド)
骨格を示すオキサゾリジノン(Oxazolidinone)とリネゾリド(linezolid)から「Z」、「O」と「X」を取り、音の響きの良いザイボックス(ZYVOX)となった(インタビューフォーム参照)。
ステムはオキサゾリジノン系抗菌剤:-zolid
スルファミン剤
ST合剤
- バクタ®(スルファメトキサゾール・トリメトプリム)
抗バクテリア(bacteria)のイメージより(インタビューフォーム参照)。
バクトラミン®(スルファメトキサゾール・トリメトプリム)
Bacteria に作用する薬剤であることから(インタビューフォーム参照)。
ステムはスルファメトキサゾールは抗菌性スルホンアミド剤:-sulfa、トリメトプリムはトリメトプリム系抗菌剤:-prim
抗結核薬
- リファジン®(リファンピシン)
一般名のリファンピシン(Rifampicin)より(インタビューフォーム参照)。
ステムはリファマイシン系抗生物質:-rifa
ステムは語尾のピシンかと思いきや、頭のリファでした。 - ヒドラ錠(イソニアジド)
イソニコチン酸ヒドラジド(Isonicotinic acid hydrazide)に由来
イソニアジド(商品名:イスコチン、ヒドラなど)はイソニコチン酸ヒドラジドやINH(アイナ)と言ったりします。
ステムは不明(インタビューフォーム参照)。 - ピラマイド(ピラジナミド)
一般名のピラジナミド(Pyrazinamide)より。
ステムは不明(インタビューフォーム参照)。 - エサンブトール®(エタンブトール)
一般名のエタンブトール(Esanbutol)より。
エブトール®(エタンブトール)
一般名のエタンブトール(Esanbutol)より。
ステムは不明(インタビューフォーム参照)。 - ツベルミン®(エチオナミド)
結核(Tuberculosis)と構造中のイミン構造(Imine)より(インタビューフォーム参照)。
ステムは不明(インタビューフォーム参照)。 - ツベラクチン®(エンビオマイシン)
放線菌の一種であるStreptomyces griseoverticillatus var. tuberacticusの培養液中から発見されたことに由来(インタビューフォーム参照)。
Streptomyces 属の産生する抗生物質:-mycin - デルティバ®(デラマニド)
一般名のデラマニド(Delamanid)と結核(tuberculosis)に由来(インタビューフォーム参照)。
ステム:該当しない(インタビューフォーム参照)。
ステムが不明な医薬品が多いですね。
ハンセン病
- サレド®(サリドマイド)
サリドマイド(THALIDOMIDE)と、安全管理のための教育(EDUCATION)より(インタビューフォーム参照)。
ステムの記載はなし
抗生物質は以上です。
「オラ」ときたらほぼ間違いなく経口(oral)、「メイ」ときたら明治が由来になってますね。今回紹介したメイアクト、メイセリン以外にもメイラックスとか、医薬品でなありませんがメイバランス(総合栄養食品)とか、他にも探せば色々ありそうです。
ちなみに、メインテート、メイロンは明治が製造販売元ではなく、明治の「メイ」が由来ではありませんでした。
抗真菌薬
ポリエンマクロライド系
- ファンギゾン®(アムホテリシン B)
真菌(Fungi)より(インタビューフォーム参照)。 - アムビゾーム®(アムホテリシンB)
アムホテリシンB(Amphotericin B)、リポソーム(Liposome)より(インタビューフォーム参照)。
どちらもステムはポリエン系抗生物質:-tricinです。
「ポリエン系」抗生物質ですが、ポリ(Poly-)は「多数の」「多くの」という意味を持ち、エン(-ene)は有機化学において、二重結合C=Cを持つ化合物の命名に使われる接尾辞です。
したがって、ポリエン系抗生物質とは、分子構造の大きな環状部分に、多数の二重結合が連続して配置されている(共役二重結合)という特徴を持つ抗生物質を指します。
このようなポリエン構造をもつ化合物は、真菌細胞膜の主要な構成成分であるエルゴステロールに特異的に強く結合します。
ヒトの細胞膜にはこのエルゴステロールは存在せず、コレステロールが主成分であるため、ポリエン系抗真菌薬はコレステロールにはほとんど結合しません。
この選択的な結合により、真菌細胞膜に孔(チャネル)が形成され、真菌の生存に必要なカリウムイオンなどの細胞内成分が流出することで、真菌を殺菌します。
キャンディン系
- カンサイダス®(カスポファンギン)
カンジダ(Candida)、殺菌的(cidal)、アスペルギルス(Aspergillus)より(インタビューフォーム参照)。 - ファンガード®(ミカファンギン)
真菌(Fungus)から防御(Guard)より(インタビューフォーム参照)。
ステムはどちらも抗真菌性抗生物質:-funginです。
Fungiは「真菌」を意味します。
フッ化ピリミジン系
- アンコチル®(フルシトシン)
抗真菌(anti myco)に由来。
ステムは不明(インタビューフォーム参照)。
アゾール系
- イトリゾール®(イトラコナゾール)
一般名のイトラコナゾール(Itraconazole)より(インタビューフォーム参照)。
ステムはミコナゾール系抗真菌薬:-conazole - プロジフ®(ホスフルコナゾール)
ジフルカン(Diflucan)静注液のプロドラッグ(Prodrug)であることから(インタビューフォーム参照)。
ステムは全身性抗真菌剤、ミコナゾール誘導体:-conazole - ネイリン®(ホスラブコナゾール)
爪(nail)に薬剤が入る(in)ことから(インタビューフォーム参照)。
ステムはミコナゾール系の合成抗真菌薬:-conazole - ブイフェンド®(ボリコナゾール)
一般名のボリコナゾール(voriconazole)、勝利(victory)、守る(defend)より命名。
ステムは全身抗真菌剤、ミコナゾール誘導体:-conazole - エンペシド®(クロトリマゾール)
皇帝(Emperor)、殺菌的(cidal)より(インタビューフォーム参照)。
すごいパワーワードが並んでますね。
ステムはミコナゾール誘導体抗真菌薬 –conazole(インタビューフォーム参照)。
一般名のトリマゾールはコナゾールで終わっていませんが、ステムはコナゾールなんですね。 - フラジール®(メトロニダゾール)
鞭毛生物(Flagellum)より(インタビューフォーム参照)。
アネメトロ®(メトロニダゾール)
嫌気性菌(anaerobe、アネロウブ)と一般名のメトロニダゾール(metronidazole)より(インタビューフォーム参照)。
ロゼックス®(メトロニダゾール)
一般名のメトロニダゾール(Metronidazole)より(インタビューフォーム参照)。
ステムは抗原虫剤:-nidazole - フロリード(ミコナゾール硝酸塩)
菌相(bacteria flora)を蓋(lid)でふさぐ(インタビューフォーム参照)。
フロリードDクリーム(ミコナゾール硝酸塩)のDは、皮膚(dermat-)より。
フロリードF(ミコナゾール)のFは、ミコナゾール硝酸塩でなくミコナゾールであること、つまり遊離塩(Free base)であることから。
ミコナゾール系抗真菌剤:-conazole
抗ウイルス薬
抗ヘルペス薬
- ゾビラックス®(アシクロビル)
帯状疱疹(Zoster)と抗ウイルス剤(Antiviral Agents)より(インタビューフォーム参照)。
また、一般名のアシクロビルは環状側鎖を持たない(a-cyclic)抗ウイルス剤(Antiviral Agents)が語源のようです。
ステムの記述はなし。 - バルトレックス(バラシクロビル)
構造中にバリン(Valine)を持つことから(インタビューフォーム参照)。
抗ウィルス薬:vir - アラセナ-A(ビダラビン)
ビダラビンの通称 Ara-A(adenine arabinoside)に由来(インタビューフォーム参照)。
ステムは以下の通りです(ビダラビン軟膏 3%「イワキ」インタビューフォーム参照)。
アラビノフラノシル誘導体(arabinofuranosyl derivatives):-abine
→アラビノースという糖の誘導体であることを示します。この糖が核酸(DNAやRNA)の構造に似ているため、代謝拮抗薬として使われることが多いです。
抗悪性腫瘍アラビノフラノシル誘導体(antineoplastic arabinofuranosyl derivatives):-arabine
→抗がん剤として用されるアラビノフラノシル誘導体であることを示しています。 - ファムビル®(ファムシクロビル)
一般名のファムシクロビル(Famciclovir)より。
ステムは、抗ウイルス剤、複素二環化合物:-ciclovir(インタビューフォーム参照)。
構造中に複素環としてプリン環をもちます。
抗インフルエンザ薬
- リレンザ(ザナミビル)
インフルエンザを軽減・緩和する(relieve influenza)より(インタビューフォーム参照)。
ステムは抗ウイルス薬(antivirals):-vir、ノイラミニダーゼ阻害剤(neuraminidase inhibitors):-amivir - イナビル®(ラニナミビル)
1日1回吸収であることから1→I、ノイラミニダーゼ(NA)阻害剤、ウイルス(virus)より(インタビューフォーム参照)。
ステムは抗ウイルス薬(antivirals):-vir、ノイラミニダーゼ阻害剤(neuraminidase inhibitors):-amivir - タミフル®(オセルタミビル)
原薬名のオセルタミビル(Oseltamivir)とインフルエンザ(Influenza)
ステムは抗ウイルス薬(antivirals):-vir - ラピアクタ®(ペラミビル)
すばやく敏捷なアクション(Rapid Action)より(インタビューフォーム参照)。
敏捷(びんしょう)とは、すばしっこいという意味です。
ステムは抗ウイルス薬(antivirals):-vir - シンメトレル®(アマンタジン)
化学構造が左右対象(symmetry)であることに由来(インタビューフォーム参照)。
アダマンタン誘導体 (adamantane derivatives):-mantadine(アマンタジン塩酸塩錠「サワイ」インタビューフォーム参照)。
アダマンタンというかご状の特殊な炭化水素骨格を分子構造内に持っていることを示しています。 - ゾフルーザ®(バロキサビル)
XO(ノックアウト、~がない)+ influenza(インフルエンザ)より(インタビューフォーム参照)。
ステムは抗ウイルス薬(antivirals):-vir
RSウイルス治療薬
- シナジス®(パリビズマブ)
RSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)とギリシャ語で盾を意味するagisより(インタビューフォーム参照)。
Respiratory: 呼吸器系の
Syncytial: 細胞質の膜が融解し、複数の細胞が融合して多核となった合胞体(ごうほうたい)の状態
ステムはヒト化モノクローナル抗体:-zumab(インタビューフォーム参照)。
-zumab(ヒト化モノクローナル抗体)は、Humanized(ヒト化)とMonoclonal AntiBody(モノクローナル抗体)より。
さらに噛み砕いてMonoclonal AntiBody(モノクローナル抗体)についてですが、
モノ(Mono-):単一の
クローン(Clone): 元の細胞と同じ遺伝情報を持つ細胞集団
抗体(Antibody) :体内に侵入した異物(抗原)を認識して攻撃するタンパク質
をそれぞれ意味します。
モノクローナル抗体は、たった一つの細胞から作られたコピーであるため、すべての抗体が完全に均一な構造を持ちます。
その結果、抗原(ターゲット)上の一つの特定部位(エピトープ)のみを正確に認識し結合できます。
この特性により、特定の病原体やがん細胞のタンパク質など、狙った標的だけに作用する治療薬や診断薬として利用されています。
抗HIV薬
- エピビル(ラミブジン)
ギリシャ語でonの意味を持つepiとウイルス(virus)より(インタビューフォーム参照)。
ステムは抗悪性腫瘍剤、抗ウイルス剤:-vudine - エプジコム(ラミブジン/アバカビル)
ラミブジンの商品名のエピビル(Epivir)とアバカビルの商品名であるザイアジェン(Ziagen)の合剤(combination drug)より(インタビューフォーム参照)。
ステムは、ラミブジンは抗悪性腫瘍剤、抗ウイルス剤:-vudine、アバカビルは炭素環ヌクレオシド:-cavir - ゼフィックス(ラミブジン)
ゼフィックス(Zefix): 頭文字の「Z」は、アルファベットの最後の文字であり、他剤の商品名との区別化を意図。efixは効能(efficacy)に由来(インタビューフォーム参照)。
ステムは、抗腫瘍薬;抗ウイルス薬:-vudine(zidovudine type) - コンビビル(ジドブジン/ラミブジン)
ジドブジン(RETROVIR)とラミブジン(EPIVIR)の配合剤であることから(インタビューフォーム参照)。
ステムは抗悪性腫瘍剤、抗ウイルス剤:-vudine - エムトリバ®(エムトリシタビン)
海外における商品名「Emtriva」より(インタビューフォーム参照)。
ステムはヌクレオシド系抗ウイルス又は抗腫瘍薬、ピリミジン代謝拮抗薬のシタラビン、またはアザラビン誘導体:-citabine - レトロビル(ジドブジン、別名アジドチミジン)
レトロウイルス(retro virus)より(インタビューフォーム参照)。
レトロウイルスは、ゲノムのRNAを逆転写酵素でDNAに変え、宿主のゲノムに組み込むウイルスです。
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)はこのレトロウイルスの一種です。
ステムは抗腫瘍薬、抗ウイルス薬:-vudine - ビリアード®(テノホビル)
ウイルス(virus)と海外における開発会社名であるギリアド・サイエンシズ(Gilead Sciences, Inc.)より(インタビューフォーム参照)。
ヴィリアード→ビリアードみたいな感じですね。
ステムは、抗ウイルス薬:-vir およびホスホン酸誘導体:-fovir(テノゼットインタビューフォーム参照) - ツルバダ®(エムトリシタビン・テノホビル)
海外における商品名「Truvada」より(インタビューフォーム参照)。
うーん、その由来が何かを知りたいんですけどね。
ステムは、エムトリバ®(エムトリシタビン)、およびビリアード®(テノホビル)を参照してください。 - デシコビ®(エムトリシタビン/テノホビル)
Descovy: Phonetically derived from “discovery” – innovation in treatment, next generation
直訳すると、「発見」にちなんで名付けられた――治療の革新、そして次世代へ といった感じでしょうか。
とりあえずdiscovery(発見、ディスカバリー)→Descovy(デシコビ®)ってことですね。
ステムは、エムトリバ®(エムトリシタビン)、およびビリアード®(テノホビル)を参照してください。 - カレトラ®(ロピナビル・リトナビル)
海外における商品名「KALETRA」より(インタビューフォーム参照)。
ステムは、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)プロテアーゼ阻害剤:-navir - プレジコビックス®(ダルナビル・コビシスタット)
ダルナビルの商品名プリジスタ®(Prezista)とコビシスタット(Cobicistat)より。
ステムは、ダルナビルは抗ウイルス薬:-vir コビシスタットは酵素阻害剤:-statまたは-stat– - レイアタッツ(アタザナビル)
希望と長寿をもたらす「ray of light」のrayよりrey、一般名のアタザナビル(Atazanavir)より(インタビューフォーム参照)。
ステムは不明(インタビューフォーム参照)。 - ノービア®(リトナビル)
海外における商品名「NORVIR」より(インタビューフォーム参照)。
ステムはヒト免疫不全ウイルス(HIV)プロテアーゼ阻害剤:-navir - シーエルセントリ(マラビロク)
C-Cケモカイン受容体5(CCR5)に結合することにより、HIVの細胞(Cell)内への侵入(entry)を阻害することに由来(インタビューフォーム参照)。
cell entry→セルセントリではなく、シーエルセントリなんですね。
ステムはCCR5(Chemokine CC motif receptor 5)受容体アンタゴニスト:-viroc - スタリビルド®(エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル)
海外における商品名「Stribild」より(インタビューフォーム参照)。
ステムはエルビテグラビルはインテグラーゼ阻害剤:-tegravir、コビシスタットは酵素阻害剤:-statまたは-stat-、エムトリシタビンはヌクレオシド系抗ウイルス又は抗腫瘍薬、ピリミジン代謝拮抗薬のシタラビン、またはアザラビン誘導体:-citabine、テノホビルは抗ウイルス薬:-vir - ゲンボイヤ®(エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル)
Genvoya: Next generation treatment; voya is derived from voyage, able to take this treatment far into the patient’s future because it is so safe(インタビューフォーム参照)
日本語にすると、
次世代の治療法:「ボイヤ(Voya)」は、「航海 (voyage)」に由来しており、非常に安全性が高いため、この治療を患者さんの遠い未来まで長く継続できることを示唆しています。
のようになります。4剤合剤ってすごいですね。
ステムはスタリビルド®と同成分のためそちらを参照してください。 - ビクタルビ®(ビクテグラビル、エムトリシタビン、テノホビル)
海外における商品名「Biktarvy」より(インタビューフォーム参照)。
ステムはビクテグラビルはHIV インテグラーゼ阻害薬:-tegravir、その他のステムはエムトリバ®(エムトリシタビン)とビリアード®(テノホビル)を参照してください。 - シムツーザ®(ダルナビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル)
ラテン語で一緒に(together)を意味する Simitu に由来(インタビューフォーム参照)。
成分名は全て上記で登場したものですので割愛します。 - シュンレンカ®(レナカパビル)
海外における商品名「Sunlenca」より(インタビューフォーム参照)。
湘南乃風の曲名みたいですね。
ステムは抗ウイルス剤:-vir
抗HIV薬は種類が多くて、聞いたことない薬ばかりで途中でくじけそうになりました。ギリアド社の薬が多いんだなってことが発見でした。
薬の種類がすごく多いなという印象でしたが、コビシスタットやエムトリシタビン、テノホビルあたりが色んな合剤に含まれている感じですね。
名称の由来は、海外における商品名に由来。が多くて「そこが知りたいのに」ってモヤモヤしました。
外資の薬が多いってことですね。
海外のインタビューフォームとかを調べたら載ってたりするんですかね?
どなたかご存知の方、もしくは海外における商品名「〇〇」よりの由来の分かる方いましたらコメントで教えていただけますと幸いです。
抗サイトメガロウイルス薬
- デノシン®(ガンシクロビル)
DNA 合成阻害が作用メカニズムであることより、同じプリン骨格を有するヌクレオシドの一つである アデノシン(Adenosine)とシンテックス(Syntex)社より(インタビューフォーム参照)。
ステムは抗ウイルス剤、複素二環化合物:-ciclovir
一般名が~シクロビルだったら、構造中に複素二環化合物を含む抗ウイルス薬という事が分かるんですね。
どこで役に立つかは分かりませんが、これは覚えておいてもいいかもしれませんね。 - バリキサ®(バルガンシクロビル)
キサンチン(xanthine)骨格を有する ガンシクロビル(ganciclovir)にL-バリン(L-Valine)がエステル結合したプロドラッグであることに由来(インタビューフォーム参照)。
ステムは抗ウイルス剤、複素二環化合物:-ciclovir - ホスカビル®(ホスカルネット)
一般名のホスカルネット(Foscarnet)と、抗ウイルス(antiviral)剤より。
ステムは抗ウイルス剤:-vir
COVID-19治療薬
- ロナプリーブ®(カシリビマブ・イムデビマブ)
a reprieve from coronaより(インタビューフォーム参照)。
コロナか救済する。といった意味合いですね。
ステムは抗ウイルスモノクローナル抗体:-vimab - パキロビッド®(ニルマトレルビル・リトナビル)
海外の販売名に準じて。
ステムはニルマトレルビルは抗ウイルス剤:-vir
リトナビルはHIV プロテアーゼ阻害薬:-navir - アクテムラ®(トシリズマブ)
act(作用)、effective(効果的) に由来する。
ステムはヒト化モノクローナル抗体:-zumab - ゾコーバ®(エンシトレルビル)
XO(ノックアウト、~がない)とCOVID-19(Coronavirus disease 2019)よりXOCOVA
ステムは抗ウイルス剤:-vir
抗インフルエンザ薬で登場したゾフルーザ®(バロキサビル)と似た命名ですね。
寄生虫用薬
マラリア用薬
- ヒドロキシクロロキン
ステムは抗マラリア剤:-quine(インタビューフォーム参照) - リアメット®(アルテメテル/ルメファントリン)
配合成分の一つである artemether の「artem」に由来する RAMET の R と Aの間に I を入れ、RIAMET
ステムは抗マラリア薬、アルテミシニン関連化合物:arte-(インタビューフォーム参照)
アルテミシニン関連化合物とは?
アルテミシニン(中国の漢方薬であるクソニンジン (Artemisia annua) から発見された成分)の化学構造を基にして合成された、または関連する一連の化合物群のことであり、以下のようなものがあります。
- Artesunate(アルテスネート)
- Artemeter(アルテメテル)
- Arteether(アルテエーテル)
これらの薬剤は、特に耐性マラリアに対する第一選択薬として世界的に広く使用されています(アルテミシニンベースの複合療法、ACTs)。
- プリマキン(プリマキンリン)
ステムは抗マラリア剤:-quine(インタビューフォーム参照)
一般名が「アルテ~」か「~キン」ときたら抗マラリア薬ということですね。
覚える必要は全くないと思いますが、よければ雑学として知っておいてください。
アメーバ用薬
- エスカゾール(アルベンダゾール)
名称の由来は「特になし」
ステムは、チアベンダゾール誘導体の駆虫剤:-bendazole(インタビューフォーム参照)
チアベンダゾールといえば、防カビ剤(食品添加物)として用いられることで有名ですが、その誘導体です。
用途的に似てますね。
寄生虫用薬
- ストロメクトール®(イベルメクチン)
名称の由来は「特になし」
抗寄生虫薬、イベルメクチン誘導体:-ectine
イベルメクチンは、放線菌(Streptomyces avermitilis)の発酵産物から単離されたアベルメクチン類から誘導された半合成経口駆虫薬ですが、名称の由来は特にないようでした(インタビューフォーム参照)。 - ビルトリシド®
名称の由来は「該当資料なし」
ステムは、駆虫薬(未定義のグループ):-antel(インタビューフォーム参照)
ダニ用薬
- スミスリン(フェノトリン)
フェノトリンの商標(スミスリン®)より命名。
ステムは不明(スミスリンローション5%インタビューフォーム参照)。
ワクチンの名称の由来
インフルエンザワクチン
- ビケンHA(インフルエンザHAワクチン)
製造販売元(一般財団法人阪大微生物病研究会)の略称「ビケン」と有効成分であるヘムアグルチニン(赤血球凝集素)の略称「HA」より。
作用機序についての説明が分かりやすかったので載せておきます。
以下ビケンHA インタビューフォームより引用
作用部位・作用機序
ヘムアグルチニンは、インフルエンザウイルスの表面抗原の一つであり、ウイルスの宿主細胞へ
の吸着に関与している。本剤の接種により、ヘムアグルチニンに対する抗体が産生され、インフ
ルエンザウイルスの防御抗体として働くことで、インフルエンザの予防が期待される。
- フルービックHA(インフルエンザHAワクチン)
インフルエンザ「Influenza」、製造販売元(一般財団法人阪大微生物病研究会)の略称「BIKEN」の語頭、及び有効成分であるヘムアグルチニンの略称「HA」による。
肺炎球菌ワクチン
- ニューモバックス®NP シリンジ(肺炎球菌ワクチン)
インタビューフォームの説明が分かりやすかったので、以下、ニューモバックス®NP シリンジ インタビューフォームの名称の由来の項目の引用で載せておきます。
名称の由来
肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)から“Pneumo”を、ワクチン(vaccine)から“vax”をと
り、“Pneumovax”と命名した。
“NP”は、従来のニューモバックス®から本剤への切り替えを明確にするため、販売名を変更す
る目的で付与した。由来は“New Process”から“NP”とした。
ここで補足ですが、Streptococcus(ストレプトコッカス)とは、連鎖球菌(レンサきゅうきん)と呼ばれる細菌の属名で、顕微鏡下で球菌が数珠状に連なって見える(連鎖状)という特徴的な形態を持つグラム陽性菌です。
肺炎球菌(S. pneumoniae)の他に、A群溶血性連鎖球菌(S. pyogenes、扁桃炎や猩紅熱の原因)、B群連鎖球菌(S. agalactiae)などが含まれます。
- ニューモバックス®NP シリンジ(沈降 15 価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体))
ワクチン(vaccine)および、肺炎球菌感染症(Pneumococcal disease)より(インタビューフォーム参照)。 - バクニュバンス®(沈降 15 価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体))
ワクチン(vaccine)および肺炎球菌感染症(Pneumococcal disease)より(インタビューフォーム参照)。 - プレベナー13(沈降 13 価肺炎球菌結合型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体))
海外の販売名に準じて(インタビューフォーム参照)。
小児の肺炎球菌ワクチンです。
ヒブ(インフルエンザ菌B型)ワクチン
- アクトヒブ®(乾燥ヘモフィルス b 型ワクチン(破傷風トキソイド結合体))
インフルエンザ菌 b 型(Haemophilus influenzae type b;Hib)による感染症を予防する(Action against Hib)ことに由来(インタビューフォーム参照)。
インフルエンザ菌 b 型(Hib)とは?
インフルエンザ菌 b 型(Haemophilus influenzae type b;Hib)は、細菌のヘモフィルス属(Haemophilus)に属する細菌の一種です。
属名のHaemophilusは、ギリシャ語で「血液を好む」という意味に由来し(Hemoは血液、philusは愛する、好む(嗜好性の-philusと同じ))、この細菌が人工培地で増殖するために血液中の特定の栄養因子を必要とすることにちなんでいます。
Hibは、主に5歳未満の乳幼児に重篤な侵襲性感染症(細菌性髄膜炎、急性喉頭蓋炎、敗血症など)を引き起こす主要な病原菌として知られています。
この菌は、外側にある莢膜(きょうまく)の種類によって分類され、Hibは「b型」にあたります。
Hib以外にも、a型(Hia)などの他の型や、莢膜を持たない無莢膜株も存在しますが、小児の重症侵襲性感染症の原因として最も重要視されているのがHibです。
現在、Hib感染症は、Hibワクチンの普及により劇的に減少しています。
3種混合ワクチン(百日せき、ジフテリア、破傷風(DPT))
- トリビック(沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン)
3 種混合ワクチンであることから「トリ(Tri)」+ 製造販売元(一般財団法人阪大微生物病研究会)の略称の語頭「BIKEN」より(インタビューフォーム参照)。
4種混合ワクチン(百日せき、ジフテリア、破傷風、ポリオ(DPT-IPV))
- テトラビック(沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ混合ワクチン)
対象疾病が 4 種類の混合ワクチンであることから「TETRA」+ 製造販売元(一般財団法人阪大微生物病研究会)の略称「BIKEN」より。(インタビューフォーム参照)
5種混合ワクチン(百日せき、ジフテリア、破傷風、ポリオ、Hib(DPT-IPV-Hib))
DPT-IPV-Hib(5種混合)ワクチンは、従来の4種混合ワクチン(DPT-IPV)と、このHibワクチンが一緒になったもので、接種回数を減らして子どもの負担を軽減することを目的に、2024年(令和6年)4月から日本で定期接種に導入されました。
DPT-IPV-Hibとは?
- D:Diphtheria(ジフテリア)
- P:Pertussis(百日せき)
- T:Tetanus(破傷風)
- IPV:Inactivated Polio Vaccine(不活化ポリオワクチン)
- Hib:Haemophilus influenzae type b(ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型、通称「ヒブ」)
- ゴービック(沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオヘモフィルス b 型混合ワクチン)
対象疾病が 5 種類の混合ワクチンであることから「5(ゴ)」+ 製造販売元(一般財団法人阪大微生物病研究会)の略称「BIKEN」より。 - クイントバック(沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオヘモフィルスb型混合ワクチン)
Quinto(イタリア語表記で第 5 の)とワクチンの英語表記「Vaccine」より(インタビューフォーム参照)。
5種混合ワクチンの覚え方ですが、ゴロ合わせを考えたのでよければ活用してください。
DPT-IPV-Hibの順番通りに覚えれます!
自分で100日(ぴゃくにち)派出したポリの皮膚
- 自分で→ジフテリア(D)
- 100日(ぴゃくにち)→百日咳(P)、接種開始時期は100日頃と結びつけて覚える。
- 派出(はしゅつ)→破傷風(T)
- ポリの→ポリオ
- 皮膚→ヒフ(Hib)


子宮頸がんワクチン
- ガーダシル(組換え沈降 4 価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン)
扁平上皮内病変(Squamous Intraepithelial Lesion:SIL)から守る(Guard)より(インタビューフォーム参照)。 - サーバリックス(組換え沈降 2 価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン)
子宮頸部を意味する「Cervix(サービックス)」+ グラクソ・スミスクライン社のワクチン製造の拠点であるベルギーの地名「Rixensart(リクサンサール)」より(インタビューフォーム参照)。 - シルガード®9(組換え沈降 9 価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン)
扁平上皮内病変(Squamous Intraepithelial Lesion:SIL)から守る(Guard)ことに加え、9つのHPV型を含むことより(インタビューフォーム参照)。
さっき出てきたガーダシルとそっくりな名前ですね。
A型肝炎ワクチン
- エイムゲン®(乾燥組織培養不活化A型肝炎ワクチン)
A型肝炎に対する免疫(immune)抗原(antigen)より(インタビューフォーム参照)。
B型肝炎ワクチン
- ヘプタバックス®-Ⅱ(組換え沈降 B 型肝炎ワクチン)
B 型肝炎ワクチン(Hepatitis B vaccine)からヘプタバックス(Heptavax)、また血漿由来B型肝炎ワクチン(第一世代)に対して遺伝子組換えB型肝炎ワクチンは第二(Ⅱ)世代にあたることから(インタビューフォーム参照)。 - ビームゲン®(組換え沈降 B 型肝炎ワクチン)
B型肝炎に対する免疫(immune)抗原(antigen)より(インタビューフォーム参照)。
先ほど登場したエイ(A)ムゲンに対して、ビー(B)ムゲンという事ですね。
ポリオ(急性灰白髄炎)ワクチン
- イモバックスポリオ®(不活化ポリオワクチン)
海外の販売名に準じて(インタビューフォーム参照)。
日本脳炎ワクチン
- エンセバック(乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン)
脳炎(Encephalitis)、細胞の(Cell)、ワクチン(Vaccine)より(インタビューフォーム参照)。 - ジェービックV(乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン)
日本脳炎「Japanese Encephalitis」、製造販売元(一般財団法人阪大微生物病研究会)の略称「BIKEN」及び培養細胞名「Vero」より(インタビューフォーム参照)。
髄膜炎菌ワクチン
- メナクトラ®(4価髄膜炎菌ワクチン(ジフテリアトキソイド結合体))
海外の販売名に準じて(インタビューフォーム参照)。 - メンクアッドフィ®(4価髄膜炎菌ワクチン(破傷風トキソイド結合体))
海外の販売名に準じて(インタビューフォーム参照)。
ロタウイルスワクチン
- ロタリックス(経口弱毒生ヒトロタウイルスワクチン)
ロタウイルス(Rotavirus)とグラクソ・スミスクライン社のワクチン製造の拠点であるベルギーの地名リクサンサール(Rixensart)より(インタビューフォーム参照)。
サーバリックスの時もRixensartが登場しましたね。 - ロタテック®(5価経口弱毒生ロタウイルスワクチン)
本剤の対象ウイルスであるロタウイルス(Rotavirus)から守る(Protect)ことの意味に由来(インタビューフォーム参照)。
水痘・帯状疱疹ワクチン
- シングリックス(乾燥組換え帯状疱疹ワクチン)
帯状疱疹(Shingles)と、グラクソ・スミスクライン社のワクチン製造の拠点であるベルギーの地名リクサンサール(Rixensart)より(インタビューフォーム参照)。
コロナウイルスワクチン
- コミナティ(コロナウイルス(SARS-CoV-2)RNA ワクチン)
海外の販売名に準じて(インタビューフォーム参照)。 - ヌバキソビッド(組換えコロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチン)
海外の販売名に準じて(インタビューフォーム参照)。
破傷風ワクチン
- テタノブリン IH(ポリエチレングリコール処理抗破傷風人免疫グロブリン)
破傷風(Tetanus)に対する天然のまま・非修飾(intact)の加熱(heat)処理した免疫グロブリン(immunoglobulin)に由来(インタビューフォーム参照)。 - テタガムP(抗破傷風人免疫グロブリン)
破傷風(Tetanus)に対する免疫グロブリン(Gammaglobulin)、および 液状加熱処理(Pasteurization) より(インタビューフォーム参照)。
免疫グロブリン製剤
- ポリグロビンN(pH4 処理酸性人免疫グロブリン)
ポリクローナル(Polyclonal)なネイティブグロブリン(Native Globulin)より(インタビューフォーム参照)。 - ピリヴィジェン®(pH4 処理酸性人免疫グロブリン)
安定剤としてProline(L-プロリン)を使用した静注用免疫グロブリン(IVIG:intravenous immunoglobulin)に由来(インタビューフォーム参照)。 - ガンマガード®(乾燥イオン交換樹脂処理人免疫グロブリン)
免疫グロブリン(Gammaglobulin)によって体を防御(guard)することから(インタビューフォーム参照)。 - 献血グロベニン®-I(乾燥ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン)
献血由来であることを明確にするため、頭に「献血」を冠し、静注用免疫グロブリン(immunoglobulin intravenous)であり、かつ、非修飾型(Intact)であることから(インタビューフォーム参照)。 - 献血ヴェノグロブリン IH(ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン)
天然のまま・非修飾(intact)の加熱(heat)処理した静注用(intravenous)免疫グロブリン(immunoglobulin) - ヘブスブリンIH
HBs抗原(Hepatitis B surface antigen)に対する天然のまま・非修飾(intact)の加熱(heat)処理した静注用免疫グロブリン(immunoglobulin)に由来(インタビューフォーム参照)。 - 献血ベニロン®-I(乾燥スルホ化人免疫グロブリン)
献血は、原料が国内献血由来の血漿であることを示す。
venous(静脈に)+ long(長く)、およびIは、intact(完全分離型)に由来(インタビューフォーム参照)。 - ハイゼントラ®(pH4 処理酸性人免疫グロブリン)
High Concentration(高濃度) に由来(インタビューフォーム参照)。
つまり、高濃度人免疫グロブリン製剤ということですね。以下インタビューフォームより抜粋です。
本剤は IgG として 20%という高濃度のタンパク質を含有しているため、
投与あたりの投与量を低減することが可能となった。少量を高頻度で投
与することにより、血清総 IgG 濃度の変動が IVIG よりも少なく、より生
理的な IgG 濃度が維持できる。
- サイモグロブリン®(抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリン)
ヒト胸腺細胞(thymocyte)に対する免疫グロブリン(immunoglobulin)に由来(インタビューフォームより)。
名称の由来が不明だった医薬品まとめ
名称の由来が不明、特になし、該当なしなどの記載のあった医薬品を以下に列挙しておきます。
ユナシン(スルタミシリン)®、サワシリン®(アモキシシリン)、セファメジン®α(セファゾリン)、コアキシン(セファロチン)、セフスパン®(セフィキシム)、トミロン®(セフテラム)、エポセリン®(セフチゾキシム)、セフゾン®(セフジニル)、バナン®(セフポドキシム)、スルペラゾン®(セフォペラゾン・スルバクタム)、ザバクサ(タゾバクタム・セフトロザン)、メタコリマイシン®(コリスチン)、キュビシン®(ダプトマイシン)、オゼックス®(トスフロキサシン)、ジスロマック®(アジスロマイシン)、ダラシン®(クリンダマイシン)、ビブラマイシン®(ドキシサイクリン)、レダマイシン®(デメチルクロルテトラサイクリン)、クロロマイセチン®(クロラムフェニコール)、トロビシン®(スペクチノマイシン)、タイガシル®(チゲサイクリン)、シベクトロ®(テジゾリド)、ダイフェン(スルファメトキサゾール・トリメトプリム)、ミコブティン®(リファブチン)、イスコチン®(イソニアジド)、ニッパスカルシウム®(パラアミノサリチル酸カルシウム)、アルミノニッパスカルシウム®(アルミノパラアミノサリチル酸カルシウム)、サチュロ®(ベダキリン)、レクチゾール®(ジアフェニルスルホン)、プロトゲン®(ジアフェニルスルホン)、ランプレン®(クロファジミン)、ハリゾン®(アムホテリシンB)、チニダゾール、ジフルカン®(フルコナゾール)、ノクサフィル®(ポサコナゾール)、クレセンバ®(イサブコナゾニウム)、ラミシール®(テルビナフィン)、アメナリーフ®(アメナメビル)、アビガン®(ファビピラビル)、ザイアジェン(アバカビル)、ピフェルトロ®(ドラビリン)、ビラミューン®(ネビラピン)、エジュラント®(リルピビリン)、プリジスタ®(ダルナビル)、テビケイ(ドルテグラビル)、アイセントレス®(ラルテグラビル)、オデフシィ®(リルピビリン・テノホビル・エムトリシタビン)、トリーメク(ドルテグラビル・アバカビル・ラミブジン)、ドウベイト(ドルテグラビル・ラミブジン)、ジャルカ(ドルテグラビル・リルピビリン)、ボカブリア(カボテグラビル)、リカムビス®(リルピビリン)、ドキシル®(ドキソルビシン)、アリケイス®(アミカシン)、サムチレール(アトバコン)、ベナンバックス®(ペンタミジン)、ベクルリー®(レムデシビル)、ラゲブリオ®(モルヌピラビル)、ベクルリー®(レムデシビル)、オルミエント®(バリシチニブ)、ゼビュディ®(ソトロビマブ)、イソプリノシン®(イノシン プラノベクス)、プレバイミス®(レテルモビル)、ラビピュール(乾燥組織培養不活化狂犬病ワクチン)、スパイクバックス(コロナウイルス(SARS-CoV-2)RNA ワクチン)、アレックスビー(組換え RS ウイルスワクチン)、マラロン(アトバコン/プログアニル)、メファキン「ヒサミツ」(メフロキン)、スパトニン(ジエチルカルバマジン)コンバントリン(ピランテル)
参考文献
- Rang, H. P., Dale, M. M., Ritter, J. M., Flower, R. J., & Henderson, G. (2020). Rang and Dale’s Pharmacology (9th ed.). Elsevier.
- Goodman, L. S., Gilman, A., Brunton, L. L., Chabner, B. A., & Knollmann, B. C. (Eds.). (2018). Goodman & Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics (13th ed.). McGraw-Hill Education.
- Abbas, A. K., Lichtman, A. H., & Pillai, S. (2022). Basic Immunology: Functions and Disorders of the Immune System (7th ed.). Elsevier.









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