タイソウとは

タイソウ(大棗)は、クロウメモドキ科ナツメ(Ziziphus jujuba Mill. var. inermis)の成熟果実を乾燥させた生薬です。甘味があり、脾と胃を補って体を内側から穏やかに温めるとされます。また、精神を安定させる作用もあることから、冷えやすく疲れやすい人に適した補助生薬として多くの処方に用いられています。
棗は「ナツメ」と読むよ!
成分と薬理作用
タイソウに含まれる代表的な有効成分とその働きは以下の通りです。
- サポニン類(ジジフスサポニンなど):抗ストレス作用、中枢神経調整
- 多糖類:免疫調整作用、腸内環境改善
- フラボノイド(ルチンなど):消化促進、胃腸機能のサポート
- 有機酸類(リンゴ酸など):消化促進
これらの作用により、タイソウは自律神経や胃腸の機能を整え、体質的な冷えの改善に寄与するとされています(Chen et al., 2014; Gao et al., 2012)。
配合される代表的処方
タイソウは、多くの漢方処方に補助的な役割で配合されています。たとえば、葛根湯では発汗を促す麻黄・葛根などの刺激性を和らげながら、体力を支える働きを担っています。桂枝湯でも同様に、温めながら胃腸への負担を抑える調和役を果たします。さらに、補中益気湯では胃腸虚弱や疲労回復を目的とし、甘麦大棗湯では精神不安や不眠などに対して安神作用を発揮するなど、タイソウは様々な処方において重要な裏方として機能しています。



カンゾウが入ってる漢方薬が多いね。
その通り!カンゾウとタイソウは胃腸への作用を調和しつつ、甘みで味を整える目的で一緒に入っていることが多いんだ。
「タイソウは体を温める」の覚え方
体操(タイソウ)をすると体が温まり、気分がリフレッシュするイメージで覚えよう!


参考文献
- Chen, J. et al. (2014). Pharmacological effects of jujube (Ziziphus jujuba Mill.) in traditional medicine and modern research. Journal of Ethnopharmacology, 152(3), 465–473.
- Gao, Q. H. et al. (2012). Nutritional and functional components of jujube: A review of current knowledge. Food Research International, 46(1), 10–19.
- 『中薬大辞典』. 上海科学技術出版社.
- 『和漢薬百科図鑑』. 保育社.
葛根湯や桂枝湯などに含まれるタイソウ(大棗)は体を温める?冷やす?薬効に加えて基源植物や主成分、配合される代表…









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